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2012年1月16日 (月)

桃李言わざれど下自ずから蹊をなす

 「桃李不言、下自成蹊」という言葉がある。史記に出てくる言葉で「桃李言わざれど下自ずから蹊をなす」と読み下す。高校の頃学校で習ったか、本で読んだのか定かではないが有名な言葉だ。

念のため、解説を載せておく。

  徳ある者の下には何ら特別なことをせずとも自然と人々が集まって服するということ。 
桃や李(スモモ)は言葉を発することはないが、美しい花と美味しい実の魅力にひかれて人々が集まり、その下に自然と道ができることを例えた言葉。 

  

 北朝鮮では、トップの金正日氏が急死して、3男の金正恩氏が後継者になったが、今必死になって偶像化を進めている。彼の一挙手一投足がすべて大変立派な有難いこととして宣伝されている。

  戦前の日本では、天皇が”現人神”として、神格化され、私たちは畏れ多いものとして天皇という言葉を発するときは直立不動をさせられた。教育勅語が式典のたびに恭しく朗読され(謹読?奉読?)、勅語は立派な奉安殿に収められていた。戦後になってそれが如何にバカげたことであったかを国民は知った。

  この二つの例から分かるように、こうした神がかりな権威は上からの強烈な強制によって有無を言わせず作られたものだ。

  「桃李不言、下自成蹊」は、その対極にある。本当の権威、尊敬は桃李の如しなのである。

  これは会社、官庁などの組織だけでなく、さまざまな団体やグループについてもいえることである。どんな組織、団体やグループにもそれなりの”天皇”と陰口を聞かれる存在が生じることがよくある。

  現代の言葉でいえば、”ワンマン”とういうものだ。ワンマンで有名だったのは戦後の首相の吉田茂である。ワンマンという言葉はアメリカの日本占領とともに輸入されたものだ。

  ワンマン電車というのは、別に運転手が権力を振るうわけではないので本来の意味の1人だが、世間でワンマンが使われるときは、その会社とか団体とかグループで権力を独り占めにしている者を指す。

  ”テンノウ”とか”ワンマン”とか”独裁者”と呼ばれる人物に支配されているところでは、支配下にある人間は我慢を強いられ思考停止を余儀なくされ、非常に不幸である。

  ベトナム解放の父ホーチミンは、”ホー小父さん”と慕われたが、「平和と自由ほど尊いものはない」と言った。

  これは民族だけでなく、どんな組織にも当てはまることである。組織の構成員が自由で1人ひとりが尊重されなければならない。

  一見自由に見えて巧みに操作されている場合もあるから要注意である。情報コントロールはその一つである。

  人の上に立つ者には、桃李のような人格が求められる。

 

 

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コメント

 若手俳優は松山ケンイチしか知りません。でも、珍しい名ですね。
 ちなみに成蹊大学は同じ出典だと思います。

松坂桃李という人気若手俳優がいますが、この故事成語から名前を取ったようですね。

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