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2012年1月19日 (木)

楽しく聴いた新春三曲演奏会

 1月15日に、名古屋市芸術創造センターで開かれた「新春三曲演奏会」を聴きに行った。昨年は、大雪の日で行くことを諦めたのだが、今年は天気が曇りでよかった。

  主催は、東海三曲演奏家の会で、「邦楽ファンの夢を奏で、音楽する人を育む」とプログラムに書いてあった。

  三曲とは、筝、三絃、尺八のことで、この演奏会は今年で29回目だそうだ。来年は30回を記念して特別の企画でやる予定だと挨拶で言っていた。

  琴は、戦前は女性の嗜みの一つとされ、結婚前の嫁入り修行として習い、結婚する嫁入り道具の中に琴が入っていた。私の母も琴を持って来ており、床の間に立てかけてあった。でも、あの忌まわしい戦争と戦後の困窮の中で、琴が弾かれることはなかった。ただ、一度か二度母が琴を出して爪弾いていたのを見たことがある。どんな気持ちで琴をだしたのかは分からない。

  ただ、母はときどき口で「ツンテンシャン・・・」と口ずさんでいたので、それは頭に焼き付いている。

  戦後になって、アメリカのジャズやポップスが流入して、日本の伝統の音楽は片隅に追いやられた。それで琴や三味線の邦楽を聴くことは少なくなった。そういう訳で、琴の演奏会を聴くのは本当に久しぶりであった。

  後でわかったのだが、演奏会は3部に分かれていた。1部が昔からの伝承の曲で一曲が30分もかかる大曲であった。

1八重衣(石川勾当作曲) 筝1、三絃4、尺八3

 2萩の露(幾山検校作曲) 筝1、三絃1、尺八1

3若菜 (松浦検校作曲)  筝1、三絃2、尺八1

4四段砧(作曲者不詳)   三絃本手3、三絃替手3

5秋風の曲 (三崎検校作曲)尺八1、三絃本手1、三絃替手1

6吾妻獅子(峰崎勾当作曲)三絃替手1、三絃本2

7若菜(松浦検校作曲)  筝4、三絃3

 この後、現代の作曲家によるものに変わった。演奏家も若手が中心で、和服ではなく洋装であった。演奏の台に琴を置き、17弦も加わった。リズム感がよく、私には現代曲の方が馴染めた。

 8散華(宮城慎三作曲) 筝が1から4まであり、9名。17弦がそれぞれ2.

9ブルー・レジェンド「碧の伝説」(木川寿也作曲)1筝、2筝、17弦、尺八それぞれ1

10北斗幻想(水野和彦作曲) 1筝A,1筝Bが2、2筝Aが2、Bが1、17弦1、三絃3尺八1

11春の海幻想(牧野由多可作曲) 独奏 筝、 1筝、2筝、3筝、17弦、尺八1で筝と尺八の掛け合いが興味深かった。

  12時半開演でここまで聴いて16時10分ごろになったので会場を出た。本当は次の曲や第3部のプレゼントタイムの特別演奏を聴きたかったのだが。特別演奏は二十五筝の独奏で、「津軽」、筝独奏で「みだれ」、筝と尺八で「壱越」。

  終演は18時近くになり、5時間余りの演奏会である。普通コンサートといえばせいぜい2時間~2時間半なので大変である。司会者は「どうか最後まで残っていてください」と言っていた。でも、用があったので帰った。

  新春三曲演奏会は、大変素晴らしいもので十分に楽しませてもらったが、入場は無料であった。立派なプログラムなどみな持ち出しでやられたのだ。せっかく無料なのだから、もっと多くの人が聴きに行くとよいのにと思った。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

 琴の音は新春にふさわしいです。和服姿の若い人が奏でれば一層引き立ちます。若い人にも愛好する人が増えてほしいですね。

琴・三弦・尺八の音色は日本人の心にしっくりとおさまるような気がしますね。私の若い頃はたしなみの1つでしたのでお琴を習っている人も多くて演奏会に行きますと、会場の中には振袖等の華やかな女性がいっぱい見られましたが・・・この頃は見かけなくなり淋しい限りです。

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