民主党案比例区80議席減はエゴ
25日朝日新聞朝刊で、衆議院議員の定数減について試算をしている。それによると、比例区80議席減の民主党案では社会党、共産党が激減し、公明党も大きく減る。その一方定数に占める割合でいうと民主党は64%から69%に増加するのだ。手前味噌もいいところである。福島社民党主は「民主党と自民党だけになってしまう。」と言っている。
それに対して自民党案の30議席減では、公明は+5、共産も+5となる。社民党は-1だ。
民主、自民以外の政党は2大政党に有利な小選挙区比例代表制の抜本改革を求めている。公明党は比例区で少数政党に有利な議席配分をする小選挙区比例代表連用制を提起している。
この案では、09年選挙に当てはめると、民主の比例区議席が87から11に、一方公明は21議席から49議席、共産が9から29議席となるという。
つまり、現行の選挙制度では、民意を正しく反映していないということだ。どの政党も自党に有利に進めようとしているが、一番求められるのは民意を正しく反映することである。その点では憲法違反の選挙区の定数改正もやらなければならないが、どさくさに自党を有利にしようという民主党の比例区80議席減には反対である。
もう一つすぐにやることは、現在の小選挙区比例代表並立制が導入されたときに一緒につくられた「政党交付金制度」の廃止である。一銭ももらっていない共産党以外の政党の合計は年に320億円にも上る。1995年以来実に5033億円もの税金が交付されたのだ。赤ちゃんも含めて国民一人毎年250円もの金を税金から出しているのだ。それを廃止すれば、その分税金を安くできるではないか。
その上に自民党や民主党は企業などからの寄付金もらっている。小沢一郎氏のように4億円もの金をもらっている議員もいるのだ。
マスコミ各紙は、政党交付金を半減せよと主張しているが甘すぎる。全廃を主張すべきであろう。
民意を正確に反映す選挙制度による議員定数削減と政党交付金廃止は緊急の課題である。
」
« 福島第一原発事故や核廃棄物処理など、大変わかりやすい小出裕章氏甲府講演会 | トップページ | NHKヒューマン なぜ人間になれたのか」第1回を見て »
「政治・経済」カテゴリの記事
- 石破内閣支持率(2024.10.04)
- 都知事先ポスター掲示問題(2024.06.23)
- 政治資金規正法が強行採決で成立したが(2024.06.21)
- 政治資金規正法改正の問題点(2024.06.07)
- 首相は衆院解散を断念か(2024.06.06)
コメント
« 福島第一原発事故や核廃棄物処理など、大変わかりやすい小出裕章氏甲府講演会 | トップページ | NHKヒューマン なぜ人間になれたのか」第1回を見て »
民意を正しく反映する選挙制度にすべきであり、小選挙区並立制にして、しかも、政党交付金制度を導入した1994年の選挙制度は最大の改悪でした。今こそ正しいものに改正すべきだと思います。
投稿: らら | 2012年1月29日 (日) 17時16分
議員定数削減の問題を、各政党の利害のぶつかり合いと報じられていることに疑問を感じる。
各政党の利害の問題ではなく、国民一人一人の民意がいかに政治に反映されるかという民主主義の基本、選挙制度全体の問題として捉えるべきである。
小泉チルドレン、小沢チルドレンのように力も実績もない議員が大量に生まれ、消えていく。このような現行制度ではなく、国民一人一人の民意が大切にされるような選挙制度にしていってほしい。
本来自分の政党で使うお金は、自分たちが汗水たらして集めるべきであり(企業献金ではなく)、税金にたよっていては努力する姿勢がなくなってしまうと思う。
投稿: takao | 2012年1月29日 (日) 10時41分
高等学校の頃だったと思うのですが、新憲法になって社会科でいろいろとまなびました。その中で議員の歳費が高いのは、お金のあまりない人が議員に選ばれても生活ができ政治活動が出来るようにしているのだと言っていました。しかし、現実は金のある人が議員になって特権を守ることで過ぎてきたように思います。
いい加減に誰もが納得できる改革をしてほしいものです。
投稿: らら | 2012年1月29日 (日) 10時10分
前にも書いたように日本の国会議員の待遇のよさは欧米先進国に比べて格段にいいそうである。河村 たかしの著書によるとこれは役人が自分たちの待遇をよくするためには議員さんの待遇をよくすることが絶対条件なので当然の帰結として、高待遇がお膳立てされてきたのである。そうなると多くの政治家は議員になることが目的になり、またその居心地の良い立場を維持することが目的になるのである。議員の待遇がよくないと優秀な人材が政治を志さなくなるというが、現在のような破格の優遇があってもこの程度の政治家たち?である。河村氏の言うように地方議員であれば、ボランティアで十分やれるというのも傾聴に値する話である。国会議員の適正な数と待遇についてはこの際、徹底的に議論し、民意に沿う形で是正してほしい。
投稿: Toshi | 2012年1月29日 (日) 08時35分