消費税増税をめぐる民主党のゴタゴタ騒ぎ
12月28日の朝日新聞夕刊によると、民主党税制調査会は消費税を2段階で上げる役員会案を党の税調総会に提示した。
平成13年に8%、15年に10%にするというものだ。菅前首相が参議院選挙前に唐突に消費税の値上げを打ち出して、民主党は惨敗を喫した。そのためにねじれ国会となり、以後の政権運営はどうにもならなくなってしまった。
菅さんが辞めて野田首相になったが、消費税を上げることを具体的に進め出した。来年度予算編成では、国家予算の50%以上が借金で賄われ、累積した借金の額もどうにもならないところまで来てしまった。
小泉元首相が政権についたとき、国債の発行を30兆円に抑えるかどうかで議論がされたが、いつのまにか50兆円規模になってしまった。
元はと言えば、自民党政権時代からの積み上げでその責任は自民党にあることは明白である。
消費税を上げても10%や20%ではどうにもならないという評論家がいる一方、消費税は上げる必要はないという評論家もいる。経済評論家の荻原博子さんは後者の方だ。
私のような素人には、いったい消費税を上げるべきなのか上げなくてもよいのか、上げなければならないとしたらどのくらいがよいのか、皆目分からない。私たち国民がよくわかるように説明をしてほしいものだ。
ところで、今回の2段階あげの提示をめぐって、民主党内は慎重派から猛反発があり、とうとう9名の離党者が出た。彼らの言い分ももっともではある。マニュフェスト違反であるというのだ。民主党は衆議院選挙前に華々しく打ち上げたマニュフェストをことごとく反故にしてきたというのだ。まさに言われる通りである。
しかし、離党者の顔ぶれは小沢派が8名で、鳩山派が1名である。そして、離党に当たっては、小沢氏に相談をしている。さらに、その前に除名された松木議員は小沢氏の側近である。彼らは、新党を結成することを目論んでいると言われる。
※今朝の新聞では、
さらに横峰参議院議員の離党が報じられ10名になった。また、鈴木宗男氏が、受け皿として「大地・真民主党」を作って届けえたという。
こうなると、また小沢氏のお得意の分党芸なのかと疑いたくなる。小沢氏は今でも首相になりたいだろうと思うのだが、どうして仲間が離党するのを止めないのであろうか。これも理解に苦しむところである。
深慮遠謀で、政界再編成を期待してその準備をしているのであろうか。とにかく永田町というところは魑魅魍魎の世界である。我々国民にはさっぱり分からない。
もうすぐそこに来た平成24年も、内外ともに大変な年であることを予想させる。日本はいったいどうなるのであろうか。民主党には愛想がつきたし、野田首相の指導力も??である。
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コメント
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全くその通りだと思います。
投稿: らら | 2011年12月29日 (木) 11時11分
菅前総理も野田総理も財務大臣を経験した後、総理に就任した。消費税増税に関する考え方は財務省に在籍している間に財務官僚からしっかりと洗脳されたのだと思う。官の中の官と言われる財務省で極めて優秀かつ実務的知識豊富なエリート官僚に理路整然とレクチャーされれば、選挙で勝ち抜いてきただけの政治家ではとても太刀打ちはできない。菅前総理は官僚は頭がいいだけで大バカですよ。と偉そうなことを言ったが、財務大臣になってからは官僚に対する批判的言辞は全く鳴りをひそめてしまった。まるで財務省の考えることが国家の意志のように思えてくる。仮に消費税増税を是としても、国会議員の定数減や公務員改革、天下りの完全禁止といった政策を棚上げにして消費税増税を推進するのは納得いかないというのが、多くの国民のまともな意見だと思う。
投稿: | 2011年12月29日 (木) 08時46分