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2011年8月13日 (土)

「2度と原爆を使ってはいけない」と言った占領軍司令官

 先日放送されたNHKスペシャル「二度と原爆を使ってはいけない―ナガサキをみた占領軍司令官」を録画しておいたので見ました。

 原子爆弾が長崎に投下されてから1年後に長崎の占領軍司令官として赴任したビクター・デルノア陸軍中佐の話でした。長崎の惨状をつぶさに見た彼は「2度と原爆を使ってはならない」と言ったのです。

 アメリカ陸軍の司令官でありながら、そこまではっきりと言ったことに感動しました。

 彼は、第2次世界大戦の末期にナチスドイツを倒すべく連合軍の一翼を担ってフランスに上陸します。戦車隊の指揮官であった彼はナチスドイツ軍を撃破しながら進む間にナチスのホロコストの凄まじさを目撃しました。

 長崎の原爆の被害を見て、彼はナチスのホロコストと原爆投下は同じことではないか・・・・と気づいたのです。

 司令官として在任中に彼は、石田雅子さんという少女が書いた原爆体験の手記を出版できるようにと努力しました。当時GHQは原爆に関する一切のものを出版したりすることを禁じていました。それを敢えて上層部に具申して何とか出版できるようにしようとしたのです。

 また、彼は長崎の原爆式典を昭和23年に許可しました。以来、66年目の今年まで毎年平和記念公園で核兵器廃絶が世界に訴えられて来ました。その礎を作ったのでした。

 彼が長崎占領軍司令官として在任中の昭和23年に、娘のパトリシアさんが生まれました。彼は、長崎の教会を描いた1枚の油絵を生涯大切にして座右に置いていましたが、死ぬ前に娘のパトリシアさんに「この絵を貴女が持つときが来た」と言って絵を託しました。

 63歳になったパトリシア・マギーさんは、父のビクター・デルノアさんの長崎への思いを確かめるために夫と共に長崎にやってきました。そして父を知る人や原爆関連の場所を訪ねます。

 NHKスペシャルは、その娘さんの長崎訪問を横糸にして描きました。パトリシアさんは、最後に絵に書かれた教会を訪ね、父が彼女に託した思いを深く知りました。

 「原爆は二度と絶対に使ってはならない」という思いを引き継いで伝えることを決心します。

 番組の中で、東京裁判のときに、日本軍の無差別爆撃を連合軍が裁かなかったのは、もし、裁いたら米軍による日本の都市への無差別爆撃や広島、長崎への原爆投下に矛先が向かうことを怖れたからだとマサチューセッツ工科大学のジョン・ダワー教授は指摘しています。

 原爆はホロコストだと気づき、以後原爆に反対を貫いたビクター・デルノアさんのような軍人がアメリカに一人でもいたというのは嬉しいことです。

 

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コメント

劣化ウラン弾も恐ろしい凶悪爆弾です。そういう兵かが進歩し、平気で使われることに憤りを感じます。

米国はその後、原子爆弾は落としませんでしたが、イラク戦争では劣化ウラン弾を使っています。そのスライドを見ましたが見るに堪えられない映像でした。
子供を産んでも奇形児が生まれたり、ガンになって早く亡くなったり甲状腺のない子が生まれたり
本当に恐ろしいことです。

私は見ませんでしたが、以前にNHKで硫黄島の守備隊のことを取り上げていたのを見ました。過酷な状況で戦わなくてはならなかったのですね。戦争はむごいです。

硫黄島からの手紙をみましたが、戦争になると勝つか負けるかの瀬戸際に硫黄島での悲惨さを映像とはいえ恐ろしくなりましたが、日米合作ですから日本人が中心のようでアメリカの銃社会を垣間見た天皇制でお国のために万歳と叫んで爆弾で自決する姿には一途に思い込んで戦ってきた人々の凄まじさを映画とは言え涙がこぼれました。

アメリカの首都ワシントンにはナチスのホロコストをつぶさに再現した博物館があります。でも、広島、長崎の展示館はアメリカにはありません。自分の不都合なことにはあくまでも見ようとしないアメリカがあります。
 そうした中でデルノアさんとか、ビナードさんのような人がいるのは救いです。

アメリカにおいて日本への原爆投下は止むを得ない選択であったとする意見が現在も半数以上を占めている
そうである。もし原爆投下がなければ日本は降伏せず
アメリカ軍の本土上陸は不可避となり、さらに多くの人命(アメリカ軍の)が失われることになったはずだというのが理屈である。人道上の問題や人権に過敏に
反応するアメリカが原爆投下については自分勝手な理屈で正当化するのはまことに許しがたいことである。
日本は戦争に負けたのでこれまでこの問題を正面切って追及してこなかった様に思われる。
戦争は残念ながら勝者の論理がまかり通るのも現実である。最近はこのような番組が遅まきながら放送されるようになったのは好ましいことであると思う。


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