減税日本からド素人議長―名古屋市議会―
先ごろ行われたリコールによる名古屋市議会議員選挙では、河村市長のチルドレンたちがこぞって当選を果たした。28名を獲得して市議会の第一党に躍り出た。
河村市長の獲得票数66万票から見ると当然の帰結であったのかもしれないが、それにしても、我が昭和区からは現職の自民党と共産党を蹴飛ばして2名当選であった。
恐るべし、市民のパワーと言うべきか、それともそれほど多くの無知の市民がいるということなのか、いずれにせよ河村市長の術中にまんまとはまってしまったのだ。
こういうことが起きるということは、それなりに今の政治への不信感や閉塞感が広く深く浸透していることの証左でもある。
第一党になった減税日本では、市議会経験者はたった一人である。いわばド素人の集まりなのだが、それでも市議会第一党なので市議会議長を出すことになった。
党内で選挙をした結果、昭和区選出の中村孝太郎議員が議長候補になった。呉服店を経営するいわば商人である。河村市長の主張する3本柱を唱えるだけで市長の傘のご威光で当選を果たし、さらに人も羨む市議会議長にご栄進である。
市議会議長といえば、これまでは自民党や民主党なのが取り合いをして譲らなかったのだが、今度ばかりはなぜか知らないがすんなりと減税日本に決まった。
中村議員は、議長公用車を使わないと言うし、手当て800万円も返上すると言っている。言うやよし!である。その点は、「あっぱれ!」と褒めておこう。
問題は、ド素人に議会の運営ができるのかということである。多少は議員として経験を積み、議会についての知識も必要だと思うのだが、何せド素人の集まりだからなんともしがたいのだろう。この上はしっかりと勉強をしてもらって名古屋市民の方を向いて議会を運営してもらいたい。
河村市長の言いなりにならないで、言うべきときはきちんとものを言って貰いたい。減税と言いながら、福祉を切り捨てたり、名古屋城本丸御殿や名古屋港の埠頭建設など、不要不急の工事にない金をはたこうとしている。減税日本への一番の心配は、本当に名古屋と名古屋市民のためになることをやるのかどうかである。これからそれが問われるのだ。
上記のblogを公開したのだが、今朝になって新しいニュースが入ってきた。自民党議員団が土壇場になってド素人が議長になるのはまずいと騒ぎ出し、対立候補を出すことにしたというのだ。
なぜ、今になってと思うが、史上初の選挙だというからそれもよいのではないか。私の予想では、公明党が減税日本に擦り寄って、結局中村議長誕生となるだろう。
予想通りの結果 減税と公明で40票らしい。
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