国会が始まった―揚げ足取りや非難合戦は後回しにして!―
国会が始まり、菅首相の決意表明の演説も終わった。首相は野党に何とか審議に加わって欲しいという気分のにじんだお願いをした。
一方、最大野党の自民党谷垣総裁は、この国会で民主党を追い込んで解散に持ち込むと語気を強めた。
自民党としては、一日でも速く政権を取り返したいと考えていることはわかる。しかし、予算と関連法案の審議をする重要な国会である。ここで、小沢がどうのとか、与謝野がどうのとか、はては菅首相の任命責任だとか、言葉尻を捉えて国会を空転させることだけはやめてもらいたい。
喫緊の課題は山積している。円高の影響もあって経済は一向に好転の兆しがみられない。雇用情勢は最悪である。予算は借金の方が多い状態が続いている。少子高齢化とそれに伴う問題が荒波にもまれている・・・・・。
こうした問題をどのようにしてほぐしていくのか、与党も野党も真剣に考えて解決の道筋を見出してもらいたい。
元はといえば、こうした問題を作り出したのは、永年の自民党政権であり、それを助けた公明党である。今、野党に転じて無責任に言いたいことを言っているが、謙虚に反省してみてはどうか。
民主党は野党時代に作ったマニュフェストが政権をとってみるととても実行できないと気づいた。いい加減なマニュフェストであったことを露呈したわけだ。そして、打ち出してきたのが、自民党政権時代にやろうとしたことに接近した政策である。今や自民党・公明党と民主党のどこに違いがあるのかが国民には見えなくなってしまった。
それかあらぬか、大連立などという声も出始めた。菅首相は、法案ごとの部分連合で行くのか、思い切って大連立で行くのか、ブレ管のことだから先行き不透明ではある。
私は、民主党代表に小沢氏を先に選んでおいた方がよかったのではないかと思う。ねじれ国会とその後の難局は小沢氏なら対処できたのかどうか。もっとも、ねじれを作った原因は菅首相自身の消費税発言だが。
本題に戻して、民主党内もいつまでも小沢、反小沢で争っている場合ではない。介護問題、医療問題、雇用問題、デフレ対策、社会保障・・・・・やらなければならないことに集中して、真面目な議論を展開してほしい。野次と罵倒の国会中継は恥と知るべきだ。
本当に危機感があるのなら国民の納得する国会運営を心がけるべきである。それこそが国民の代表として選ばれ国政を負託された者の責任である。
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