もう始まった揚げ足取り―野党は真面目に国会で論議すべし―
格付け会社のS&Pが日本の国債をAAからAAマイナスに一段階格下げした。それについて菅首相は、記者団からの質問に答えて、「それ、今はじめて聞きまして。本会議から出てきたばかりなのでちょっと。そういうことに疎いので、改めて。」と述べたという。
発言の中で、「疎くて」と言ったことがマスコミや政界で問題視されている。
テレビニュースで見た限りでは、その通りすなおに受け取っていいと感じた。話し方としても、「疎い」を格付けなどについての知識についての疎さを述べたのではなく、国会から出てきたばかりで情報を知らないということである。
野党は、菅首相が「疎い」と述べたことにすぐにとびついて、そんな首相だから駄目なんだと首相の資質と結びつけて国会で追及すると言い出した。
私は、菅首相の味方をする訳ではない。言いたいのは、こういう言葉尻を捉えてまた国会を空転させて欲しくないということである。
昨日もblogに真面目に真剣に議論をして欲しいと書いたばかりである。野党は、何とかして民主党を追い込んで菅内閣を倒し、解散に持ち込みたいと虎視眈々としている。
しかし、国会という場は、言葉尻を捉えての議論や失言を引き出す場ではないはずだ。莫大な歳費をもらって国民の代理として国政に携わっているのだ。今、やって欲しいのは、予算や予算関連ぼ法案の審議である。これを真摯に議論して欲しい。
自民党や公明党などは、国会が始まったばかりなのに、もう、解散に言及している。無責任も甚だしい。そんな体たらくだから、格付け会社になめられるのだ。
それと、格付け会社について言えば、以前にも書いたことがあるが、これはアメリカの私企業である。勝手にやりたいように格付けをして、それによって為替や株の値段の操作をし、上手に儲けようという魂胆なのだ。
そのことは、サブプライム問題で世界的に暴露されたではないか。それを忘れてはいけない。格付けなど無視しておけばよいのだ。
格下げにもかかわらず、円相場は相変わらず円高である。円安になれば有難いことなのに。
与党、野党は今国会こそ国民の期待を裏切らない審議をしてもらいたいと切望する。
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