シラハエに恋して―④ウグイを釣る
シラハエを釣りに揖斐川に通ったが、時に大きなウグイやアマゴを釣ることもあった。
最初にウグイを釣ったのは、弟と一緒に揖斐川の荒瀬のところで釣っていたときのことであった。なかなか釣れなかったが辛抱強く流していると、いきなりガクンとまるで岩に引っかかったような手ごたえがあり、竿がしなった。そっと引いてみると岩ではなくて何かがかかっているようであった。手繰り寄せてみたら、体長が30cmぐらいの大きなウグイであった。
ウグイは臭いので嫌われ食べる人がいない魚である。それで猫またぎという異名があるくらいだ。猫でも食べないという意味だ。唯一、ウグイを食べるのは信州である。信州は海から遠いので貴重な蛋白源として食べるのかもしれない。
それでも折角釣ったので持って帰り、妻が辛めに味付けをしてくれて食べた。匂いはあるが食べられないことはなかった。
それからしばらくはウグイの手応えに魅せられてウグイを狙った。揖斐川町にかかる橋があって、その橋の下の大きな岩がごろごろしているところが絶好の釣り場であった。
岩の陰を流すとガクンと来て大きなウグイが食いついた。その頃小学校2年生であった息子にも味合わせてやろうと思い、連れて行ったことがある。運よく息子もウグイを釣ることができた。
シラハエもウグイも産卵の時期になると、オスはきれいな婚姻色になる。オスはおしゃれをしてメスの気を引かなくてはならないのだ。
土地の人はウグイを釣らないからかウグイは結構釣れた。ときにはアマゴがかかることもあった。ウグイと違ってアマゴを釣ったときは嬉しくてたまらなかった。
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