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2010年9月 8日 (水)

小沢氏のいう「政治主導」への危惧など

 民主党の代表選挙は、双方ががっぷり四つでデッドヒートを続けているようだ。選挙期間が長いのでその間大事な国政がおろそかにされるのが心配である。その点について、サンデー・モーニングで国際政治学者の浅井信雄氏が、同じように長すぎると言っていた。

 同じサンデー・モーニングで、小沢氏の言う政治主導について西崎教授と毎日新聞岸井氏が、「小沢氏の剛腕を使った小沢流の政治指導になるのではないか。」と指摘していた。小沢氏は、口を開けば「政治主導」と言い、菅首相は官僚の言いなりになっていると批判しているが、幹事長時代に地方からの陳情を一手に集めて交付金の配分を決めたように、小沢流力の政治主導になる恐れがある。

 そうしたやり方は、岸井氏が指摘するように、「自民党時代の古い政治主導」であると言わざるを得ない。本当の政治主導は透明で政治家が官僚を指導するものでなければならない。

 サンデー・モーニングで、浅井氏だったか、鳩山前首相が、「小沢氏には党に入ってもらった恩義や首相にしてもらった恩義がある」と言ったことに、大変次元が低いと嘆いていたが、全く同感である。私的な恩義で代表を選択するのではなく、日本の政治をどう進めるのか、日本の未来をどうするのかという高次元の視点から決めて貰いたいと思う。

 考えてみれば、民主党の議員、特に小沢氏を支持する人たちは、谷亮子氏を始め、小沢氏に議員にしてもらった恩義とか役職につけてもらった恩義を感じているに違いない。そこに数と金を頼みとする小沢氏の剛腕が奮われる要素があると思う。

 田中秀征氏は、民主党が分裂することが必至だと危惧していた。だから候補者は2人とも降りるべきだと。結局、代表選のあと、小沢氏が負けたら分裂するとすれば、これほど国民を愚弄することはない。挙党一致は美辞弄句であって本心は全く違うということだ。

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