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2010年8月 4日 (水)

今度は超高齢者の放置?―役所の怠慢ではないかー

 先日、東京都足立区の111歳で都内男性の最高齢と見られていた男性が、実は30年も以前に死亡していたことが判明した。しかも、死体がそのまま住居の一室に放置され、家族は同じ家で住んできたという猟奇的な事件であった。

 新聞などを読むと、その家族が年金を受給していたことを問題視して不正受給として調べ始めたという。死亡後届けを出さずに不正に年金を貰っていたことは咎められて当然である。しかし、年金については毎年調査をしているはずである。それなのに見抜けなかったというのはいかがなものか。

 年金については、社会保険庁のずさんさが問題となった。いつのまにか報道されなくなったが相変わらず未解決の筈だ。年金関係のいい加減さもこうした問題の背後にあると思うのだが、それだけではなく、100歳を越す超高齢者について管轄の役所がきちんと把握をしていないことが問題だ。

 折りしも今度は、同じ東京都の杉並区で、都内最高齢の113歳の女性の存在が不明であることが発覚した。

 79歳の娘やその弟という子供がいながら、親子兄弟が音信不通になっているというのも今の世相を反映していると思うが、113歳、都内最高齢者についてどこの役所も何も把握していないというのが不思議である。まさに役所の怠慢ではないのか。

 今回の場合、年金や医療費の不正受給はないということだが、だからよしとはいえないと思う。

 厚生労働省の調べでは、100歳以上の超高齢者が、全国で4万399人もいることになっているという。しかし、この数字も頭からは信用できない。不明者がいるかも知れないからだ。

 100歳以上の人が4万人もいるからといって、正確な状況を把握しないで放置してよいものではなかろう。むしろ、ひとりにとりをきちんと把握すべきだ。100歳以上の人には敬老の祝い品が出るのかどうか知らないが、そういうものがあるなしにかかわらず役所には生存や健康状態なども含めてきちんと掴んでもらいたい。

このblogを公表したら、朝日新聞の朝刊には、全国で14人の未確認者が出てきたと書いてあった。名古屋市でも106歳の男性が行方不明だという。おそらく各自治体が急に調査を始めたに違いない。やればできるのだ。NHKのキャスターは、この先どこまで増えるかわかりませんねと言っていた。100歳以上の超高齢者の人数がどんどん減って行くというわけだ。そんなことより、心配なのは、100歳以下でも把握されていない高齢者がかなりいるのではないかということだ。その辺りもしっかりと調べてもらいたい。

 

 

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コメント

韓国やヨーロッパの国のメディアも世界NO.1の長寿国いついてからかい気味に報じているとか。
 お互い同士の関係の希薄さだけでなく、公の関わりの希薄さも痛切に感じます。いつからこのようになってのでしょう?これも自己責任のなせるわざでしょうか。

先進国と言われる日本に起こった事とは開いた口はがふさがりません。
怠慢では片づけられない、人間軽視、ネグレクトを感じます。
子供に対する虐待、ネグレクトに対しても、役所は積極的に動こうとはしません。
人間砂漠とよく言われますが、情熱はおろか、感情も消え果てる砂漠を感じます。

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