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2010年4月 8日 (木)

葬儀について思うこと

 数日前から、朝日新聞夕刊の「ニッポン人・脈。記」欄で、「弔い 縁ありて」と題して連載が続いている。葬式のあり方について取り上げたものだ。

 以前に、「葬式は、要らない」(岩波新書)を読んで、触発されてblogに私見を書いた。私自身の葬送は、ごく身近な家族や兄弟だけで無宗教でよいと考えている。

 2,3日前に、私が掛けている冠婚葬祭互助会の人が回ってきた。私の掛け金24万円はすでに掛け終わっているが、家族のためにもう一口どうかというものであった。

 そのとき、私は、「家族葬を考えているから必要ない。」と言ったら、営業の女性は、「この頃家族葬でやる人が増えていて、わが社でも生前にご相談にのるようにしていますから、いつでも声をかけて下さい。」と言ってチラシを置いていった。

 近所にある、テレビに出て有名になったTEAR葬儀社でも、このところ家族葬の相談会をしきりに宣伝している。TEARは掛け金をしなくても、必要なときに入会すればやれるようである。以前は葬式について旧態然としたやり方で当たり前だと思っていたので葬儀社に掛け金を掛けてきたのだが、今では考え方が変わったので掛け金は無駄だと思うようになった。

 第一、葬儀社は、無利子で金を使うことができる。利用者には利子分+αのサービスをしますとうまいこと言っているが、本当のことはわからない。

 ところで、昨日の記事は、生前葬についてであった。最初に生前葬をやったのは有名な水ノ江滝子さんであった。森繁久弥さんが葬儀委員長を務め、500名もの参会者があったと言われる。彼女のような有名人なら、生前葬もよいかもしれないが、私のような市井の凡人には気恥ずかしくてやれない。生涯に何の功績も残して来なかったし、友人に呼びかけても迷惑がられるだけだ。

 死んで灰になったらどうするのかも問題だ。石原裕次郎は海に散骨を願ったようだが、当時の状況では果たせなかった。しかし、今は事情が違って、散骨も樹木葬も自由である。

 私は、紀州の黒潮の海で泳いだり、塩を作ったり、海草を拾ったりして育ったから、黒潮の海に散骨してもらうのも選択肢の一つだが、そのために家族が無駄な金を使うことのないようにと思っている。

 余程の有名人でない限り、いずれは忘れ去られるのだし、現代は「家」の考えが無くなったから、家名断絶でも構わない。姓だけを継いでもらっても意味がないのだ。

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コメント

おっしゃる通りですね。今を大事に生きてそのときを迎えるということが大切かと思います。自然に帰るということだと思います。
blogによって、自分の生き方が確かめられるのは有難いことです。maronさんのblogもmaronさんの生き方を知り学ぶことや考えさせられるきっかけになっています。

冠婚葬祭からよく電話が掛かってきますが、私は断って掛け金はしていません。
この頃は家族葬が多いらしく、町内会で葬式の知らせがこなくなりました。
何時か私達は灰になり、自然に返るでしょう。
ららさんが書いていらしゃるブログは如何に生きたかを残してくれるでしょう。
また接してきた人々の心に残ります。
生きている一刻一刻を大切に、確認しながら生きて行きたいと思います。

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