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2010年3月23日 (火)

オバマ大統領の医療改革かろうじて可決

 テレビニュースによると、アメリカのオバマ大統領が優先課題として推し進めた医療保険改革の法案がかろうじて可決された。これは民主党の長年の悲願であり、クリントン大統領のときにも否決されて実現できなかったものである。

 アメリカでは医療保険に加入していない低所得者が5000万人近くあるという。これは大変な数だと思うのだが、共和党は新自由主義の旗の下に医療分野も民間に委ねるべきだとしてきた。また多くの国民もそれを支持してきた。

 不思議でならないのは、アメリカという国は、自由を尊ぶが故に医療や教育などの分野まで民間に委ねて利益追求の対象とすることを許してきたことだ。イギリスや、ヨーロッパの各国では医療に関しては日本よりもっと公的なシステムが発達している。アメリカ人はヨーロッパやアフリカや南米やアジアなど全世界からの移民を中心に成り立っているのに、医療に関しては全く異なったシステムを持っている。日本のような公的な保険がないのだ。

  国民皆保険の公的医療保険に対して反対が強いのが不思議でならない。社会主義にするつもりかと反対側は言ったという。

堤未果氏の「貧困大国アメリカ」(岩波新書)には、詳細なデータを駆使してアメリカの医療制度について書いている。

 「政府は、『自己責任』(小泉政権下でよく言われた言葉だ)という言葉の下、国民の自己負担率を増大させ『自由診療』という保険外診療を増やしていった。」と書いている。「自由診療」は日本でも取り入れられた。保険ではやれない高度の医療を可能にするという名目のもとに導入された。

 自民党・公明党政権は、医療の分野でもブッシュに右へならえをしたのであった。日本の場合は、保険料負担率が3割に引き上げられた。アメリカでは、民間の保険会社に加入する国民が増えて保険会社が大きくなっていったのである。そして利益追求の医療がはびこるようになったという。

 保険会社は、利益を確保するために、何かと病院や医師の診療に厳しい査定をして保険の適用範囲を狭めた。それでアメリカでは、入院期間が非常に短くなった。私は、アメリカでは医療技術が進んでいるので入院期間が短くてよいのだと思っていたが、そうではなく、医療費が高額なために支払いが大変だから止むを得ず早期に退院をするのだということがわかった。

 私の知人のアメリカ人に歯医者を紹介したが、彼はアメリカでは医療費が高いので日本にいるうちに歯医者にかかったほうがよいと言った。何でも日本の13倍ぐらいかかるらしい。

 利益追求の病院経営では、目標を達成した経営者には多額のボーナスが支払われるが、そうでない場合は職を追われるのだという。

 儲けを出すためには、健康な人を保険に加入させ、病人は追い払うのが一番とされる。それに低所得層は高額な保険料が支払えない。だから本来保険を必要とされる人たちが保険から除外されてしまうのだ。「1度病気になり、会社で働けなくなると、高額な自己負担保険か、無保険者になるしか選択肢がなくなってしまう。」という。(P.p1)

 オバマ大統領は、無保険者をなくし、国民に医療保険の恩恵を与える仕組みを作るという改革をやろうとしているのだ。しかし、議会の議決は僅差で辛うじて勝ったという印象である。何でももう修正を余儀なくされているとか。

 今回の医療保険改革でも日本のような公的医療保険ができるわけではない。民間の保険に対する規制を強化して、貧困層でも保険に加入しやすくするというものだ。そのために向こう10年間で85兆円が必要と言われる。それでも、なお、無保険者が5%も残るというのだ。

 アメリカの貧困層のためにも、また堤氏によると、中間層までもが医療保険から見放される状況があるというから、オバマ氏の医療改革がよい方向に向かって欲しいと願うものである。

 また、日本では介護保険、高齢者医療、医師不足などさまざまな問題があ山積している。それらの問題を国民の要望に応える方向で早く改めてもらいたい。

 

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