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2009年12月21日 (月)

精神的ストレッサーと身体的ストレッサー

 セリエの分類のよると、ストレッサーには、2種類あるという。

① 身体的ストレッサー 火傷、冷傷、騒音、紫外線、感染、病気、手術、外傷など直接我々の体を傷害するもの。

② 精神的ストレッサー 身内や友人などの病気とか死、対人関係の悪化、試験、事業の失敗、破産、社会不安、戦争などが原因でのもの。昨今では、就職や生活苦なども大きい要因だ。

 「精神的ストレッサーは、体の内部環境に侵襲を加え、その調和を乱すので、本来もっている病気に対する抵抗力が減弱化するばかりでなく、病気自体を悪化させてしまうことが多々ある。」(P.31)から気をつけなくてはいけないといっている。

 しかし、我々の体には、ストレッサーに対応する「しくみ」が備わっているという。その「しくみ」とは、次の3つである。

①「自律神経系」  自律神経の働きを自分の意思ではコントロールできない。臓器としては、心臓、肺臓、血管、肝臓、脾臓、胃腸、膀胱、汗腺など全身にある。脳の視床下部に中枢がある。

②「内分泌系」  細胞で作られた物質「ホルモン」を血液で運び、遠隔の部位の細胞に何らかのメッセージを与えるしくみ。コルチゾール、成長ホルモン、プロラクチン、エストロゲンなどの性ホルモン。中枢は視床下部にある。

③「免疫系」  体の害になる細菌やウイルス、異物、体内に生じた不要な物質などを好中球、リンパ球、マクロファージなどの作用で排除したり、中和したりする。大変役に立っている系だそうだ。

 これらの3つの系は、体にストレッサーが加わると、その情報をいくつかの物質を介してやり取りして、体がよりよい状態に保たれるように協働して対応する非常にすばらしい「しくみ」だという。

 先だって取り上げた自己治癒力もこうした仕組みのうえに成り立っていることがわかる。

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