健康とは―「9割の病気は自分で治せる」から
岡本裕医師による健康の定義は次のようである。
「朝の目覚めがよく、体に痛みや違和感もなく、食事をおいしく摂ることができ、排泄もスムーズで、仕事や勉学への意欲があって、不自由なく活動でき、人に思いやりを持つことができ、そして夜には穏やかに眠りにつける」(P.123)
私たちの体には、40兆~60兆もの細胞があると言われている。それが日々新しいものにとってかわっているが、外見上は殆ど変わったようには感じない。それは同じ状態を保とうとする素晴らしい力が私たちの体に備わっているからだという。
そのことを”恒常性(ホメオスターシス)が保たれているといい、この恒常性、あるいは健全性を保とうとする力を「自己治癒力」と呼んでいるという。(P.126)
この恒常性は姿形だけではなく、生命維持に直接かかわってくる”機能”にも備わっているのだ。例として、体温が挙げられている。健康な体の体温は36.5度c前後である。
恒常性が健全に保たれている状態が”健康”で、恒常性が崩れてしまった状態が病気だと言えるという。
そして、中医(中国の伝統医学のことで日本の漢方ではないという)の「未病」という考え方を取り入れて、次ぎのように説明している。(P.128)
状態 1 恒常性が健全に保たれている状態・・・・健康
状態 2 恒常性が崩れかけている状態・・・・・・・・・未病
状態 3 恒常性が崩れ、そのままでは元に戻らなくなっていて、悪化している 状態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・病気
中国には「上工は未病を治す」(本物の医者は未病の段階で対処して治す)という言葉があるそうだ。そこが発病してから初めて治療をする西洋医学との違いだと指摘している。
中医のように、未病の段階で、僅かな異常を的確に察知しいて、自己治癒力を高めて早く対処しておこうという考え方が重要だという。(P.130)
年齢を重ねると、若いときのようには体が動かない場合が多いし、外見上の姿形だけでなく、体の内部の働きも変化することを自覚する。しかし、現代医学のいろいろな検査を受けて調べたデータによって、”健康”と言える状態があることを経験的に知っている。歳をとってもそれなりの健康があるのだ。
私たちは、年齢相応の「状態 1」を保つことが大事だと思うのである。
そこで、次に、岡本医師が言う「自然治癒力」について見てみたいと思う。
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最近は、犬も長生きしますね。そのかわり人間と同じように成人病にかかると聞きました。犬は人間と違い自然体で生きているのでしょうけれど。
成るべく1の状態で長生きしたいものです。
投稿: らら | 2009年12月 8日 (火) 15時20分
25年以上ヨーキー種の牡犬と生活していますが、2匹目の今の牡犬は15年以上怪我はしても病気は殆んどしないままきていましたが、やはりよる年波にはかなわなくてこの頃は水を飲んだ後に必ずゴホッと心臓発作を起こしますが、しばらく様子を看ていると治まっていきます。始めはびっくりして獣医に駆け込んで高い薬を飲ませていた。今98歳の義母も心臓で75歳頃から毎日のように近所の内科医で薬をもらって飲んでいて、3月に1度検査してもらっていました。その様に身体の管理が良かったので98歳まで生きられるのでしょう。犬もそうでしょうが、人間も自分の身体からの叫びで病気を他人に知らせたり、静かにうずくまってなめて食べないで寝てばかりいると病気なのだと飼い主が気がつくということです。
投稿: 長谷部文子 | 2009年12月 8日 (火) 09時06分