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2009年10月23日 (金)

「心の病は脳の傷」は素晴らしい本

 図書館で偶然に見つけた「心の病は脳の傷」(田辺功著、西村書店)は素晴らしい本である。

 何故素晴らしいのかというと、心の病―うつ病、統合失調症、認知症を治る病気だと捉えて、画期的な治療法を示しているからである。

 これまで統合失調症や認知症は不治の病とされ、また、最近急増しているうつ病も非常に治りにくい病気だとされている。

 それに対し、この本では、「うつ病、統合失調症、認知症」は同じ脳の病気であり、脳の傷によって発症するのだという。うつ病と統合失調症は混合型精神病で単独ではなく,まず「うつ病」になり、それから「統合失調症」に進むのだという。更に進むと認知症はそれが進行したものだというのだ。

 それは松沢大樹という放射線治療の先生が考え、特許をとった、MRIによる脳の画像を正確に撮影する方法で明らかにされた。

 その撮影方法でアルツハイマーを含む数千人患者や健常者の脳の画像を撮影し調べたそうだ。

 それによると脳の左右にある扁桃体に傷(欠損)が生じることが原因で、認知症では更に海馬の萎縮が加わるのだそうだ。統合失調症とうつ病では欠損の場所が異なる。

 画像診断と血液検査による血中のドーパミンとセロトニンの濃度を測定することで病気の進行状態や治癒状態がわかるのだ。

 治療には、精神病の薬も勿論処方されるが、使用量は極力抑えられる。副作用を減らすためだ。治療の中心は、運動と食事である。それは欠損部分を修復するためである。

 食べ物は、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンを多く摂取できるバナナ、大豆、赤身の魚であり、欠損を治す神経肝細胞の膜を作る不飽和脂肪酸アラキドン酸を多く含む豚肉や牛肉も大事である。もちろん野菜や海草や果物や根菜類や他の豆類も普通に摂ることが大切である。タバコは呑まない方がよい。

 その上で運動をすることである。できれば朝の光を浴びながらの運動がよいが、どんな運動でもよいという。外に出るのが嫌な人は室内での運動でもよい。

 運動をすることで脳に血液が送られ脳の神経幹細胞が増殖するのだという。

 この本の要点は以上である。患者の方は直ぐにも実行されるとよい。たったこれだけで難しいことは何も無いのだから。

 この本の冒頭に

「この本を手にとった患者さんや家族は、非常に幸運です。」

と述べている。治らないが一生薬を飲み続けなければならないと言われている心の病の「うつ病、統合失調症、認知症」が治る病気だというのは大変な朗報である。

 ただ、この本にも書いてあるように、医者や精神科の医者でさえ松沢先生の治療法を無視しているそうである。何とも残念なことである。

 私は、読み始めてすぐに素晴らしいと感じたのだが。(つづく)

松沢大樹先生公式HP

http://www2.ocn.ne.jp/~taijudr/profile.htm

脳神経疾患研究所・総合南東北病院HP

http://www.minamitohoku.or.jp/

 心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る

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コメント

最初わからなかったです。Hさんが、「あの声、Mさんだわ。」と言われて、改めてプログラムを見て確認いたしました。平安美人、ぴったりでしたよ。
 20年以上も続けたいらっしゃるとは素晴らしいことです。250編もの漢詩と出会われたのも凄いことです。それだけ心を豊かにされたことでしょうね。
  

 ららさん、文中のMです。昨日はわざわざお出かけいただきありがとうございました。早速、写真入りで感想をいただきうれしく拝見しました。一介のおばさんが舞台に立ち、変な格好で登場し、さぞ驚かれたでしょうね。
 20何年前、第1回大会で構成吟「楊貴妃」のナレ-ションをしたことがつい最近のように思い出されます。入会当時、体重45kg(想像できませんよね)、胃下垂で健康に自信がもてない状態でしたが、詩吟のおかげでこんなに大きくなりました(重くなりすぎました)。今までに250編余の漢詩にであいました(すぐに忘れてしまいます)が、人生訓として学ぶところが多いですね。
 

トラックバックありがとうございました。読んでみますね。

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