75歳が分かれ目―急速に衰える?―
敬老の日の朝のNHKニュースの時間で、高齢者の健康に関係した特集があった。それによると、「75歳が分かれ目」ということであった。何の分かれ目かというと、筋肉の衰えが急速に起きるのだそうだ。それをサルコペニアと言うようだ。
サルコペニアは女性に多いそうだ。もともと女性は男性に比べて筋肉が少ないのでそうなりやすいのだ。
サルコペニアになると、歩くとき膝が上がりにくくなり、つまずきやすくなるし、階段を上り下りするのに苦痛を感じたり、外出をためらったりするようになる。
サルコペニアを治したり、予防をするには、日常の簡単な運動を心がけるとよいと言う。紹介されていたのは、椅子に座って片足を上げ、足首を前後に動かす動作である。これをやると大腿筋を鍛えることができると言う。また、椅子や机にもたれて爪先立ちをすることによりふくらはぎの筋肉を鍛えることができるようになるそうだ。
こういうちょっとした動きをいつも心がけてやっているとサルコペニアの予防にもなるのだ。
ウォーキングはもちろんよいし、室内で木の箱などを置いて上り下りをする運動もよい。 主婦の場合、家庭内の仕事にも筋肉を鍛えるものがある。布団の上げ下ろし、掃除などもそうである。手を伸ばして欄間などを拭くと体を伸ばす運動にもなる。 要は工夫をして体を動かすことが大事なのだ。
男性の場合、大事なことは、社会参加をすることだと東京大学の秋山弘子教授が指摘していた。15年間に亘る追跡調査を分析した結果の結論だそうだ。
男性は意外にも定年後何をしてよいか分からない人が多く、家でTVなどを見て過ごしたり、外に行かずに過ごしたりする人が見られる。
男性は地域に出たり、何かの趣味のグループに参加したり、ボランティアをするなど積極的に人との交わりを求めることが大事だと言う。
確かに音楽会、映画、展覧会とか、どこへ行っても高齢の女性は多いが、男性は少ない。混声合唱団でも殆どが女性だと聞く。
健康寿命は、男性が72.3歳で女性は77.7歳だそうである。健康寿命とは以前にも書いたが、介護の必要がなく、自立して生活ができることである。
私は、健康寿命を少し上回ったが、今のところ維持している。blogを書くのも脳の活性化にはいいと思うが、家に引きこもってそれだけをやっているのでは駄目である。だから、強制的に外に出て社会参加をするためにボランティアをしたり趣味のグループに参加したりしている。
私が知っている男性で、仕事を辞めてから趣味のグループを掛け持ちしていた人がいる。手帳には予定がぎっしりでいつも飛び回っていた。それほどまでにしなくても、男性には社会参加が大事なのだ。
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朝早くPCを開かれるのですね。
このまま平均寿命が延びて行くのかどうか私にもわかりません。私たちは粗食も飽食も経験してきましたから、その点が強みです。健康寿命を延ばすように頑張りましょう。
投稿: らら | 2009年9月24日 (木) 09時10分
教員の先輩を観察していると、70歳を節目に体を痛める人が多いでした。最近はその年令が75歳まで上ったと感じていました。私の場合、理論的根拠はなく、いつも直感です。なぜかと言うと私の友人は70歳を越えても、元気な人が多いからです。でも、今のところ75歳が節目だろうと思います。
自分もそろそろ物に躓いたり、よろけたり、足の筋肉が弱ってきていることを感じます。しかし、高齢者は比較的元気です。
私のまだ若い頃(50代のころ)3コロという言葉がはやりました。教員の定年後3年でコロッといく、というのです。その後、満コロにかわり、私の定年後には、50歳代に、そして今は40歳代にまでコロ年令が下がっているようにみうけます。若い人の方が生きにくい世の中になっているのではないですか。
子供の成人病が増えて、一時、このまま行くと今の子供が成人するころには平均寿命が50歳位までに下がるのではないかという医者もありました。幸いそうはなっていませんが、次世代が不幸になっていくことはなんともやりきれません。
次世代にもぜひ、元気な高齢者に学んでほしいとおもいますが、学べる環境、ましな生活ができる環境に変える骨折りもぜひやってほしいとおもっています。
投稿: Ninja | 2009年9月24日 (木) 06時55分