GNH地球温暖化セミナー 枝広淳子さんの話 最終回
地球温暖化の進行を止めるためにCO2を減らす努力を一人ひとりが実行することが大切である。ところが、中には「自分ひとりがやったってそんなもの何にもならない」という人がいる。
しかし、その考えは間違っている。ミルフィーユ効果というのがある。ミルフィーユというのは薄い膜を重ねて作った洋菓子である。一枚一枚は食べてもどうといいうことはないが、重なって出来た菓子は大変においしいのだ。
それと同じで、一人ひとりがやることはたいしたことではないかもしれないが、みんながやれば大きな効果を生むことになるのだ。
少なくとも自分は「温暖化を進める側から離脱すること」が大切である。
そして「やる効果」より「気持ちよさ」を大切にしてほしい。
経済成長が大事だと言われるが、「成長」について考える必要がある。GDPという指標により、どれだけ成長しているかと計られている。しかし、GDP信仰はやめよう。
GDPには、例えば犯罪が増えたらそのコストも計算されているのだ。よい成長ばかりではないのである。マイナスの面も含まれるのだ。
ブータンでは、GNH(Gross National Happiness 国民総幸福)と言うことが言われている。幸福度を物差しにしようということである。
日本でも、塗料の会社で、会社の総幸福を目指し、「マイナス成長」を掲げて実行しているところがある。社長はマイナス成長は難しいと言っているという。社員が丁寧に対応するのでかって顧客が増えてしまうのだそうだ。
結論を言うと、地球温暖化は史上最大のチャンスである。それは地球の危機に人々はこれまでの考えを改めて新しい社会や経済の仕組みを考えなければならないからだ。そうしなければ地球はすぐにでも破滅をしてしまうところに来ている。
私(blogの筆者)は、かねてから、GDPばかりをウンヌンして経済成長重視のやりかたはおかしいと感じていた。枝廣さんがGDP信仰をやめようと言ったのを聞いて我が意を得たりと思うとともに、こういうことを識者がいうのを初めて聞いたように思う。
毎年GDPが成長を続けなければ経済や生活が駄目になるような言い方は実は金儲けだけを追及する会社や政治家どもの都合だけを考えた言い草であったのだ。
江戸時代の世界一のエコロジー生活を持つ日本は、今こそ足元を見つめなおして、「もったいない」精神で、本当の幸せは何かを考え直すときではないのかと思う。
日刊温暖化新聞→http://daily-ondanka.com/
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