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2009年4月16日 (木)

眼からウロコ  茂木健一郎さんの「後悔のすすめ」

 NHKの「プロフェショナル――人を育てる」を見た。茂木健一郎さんがキャスターを担当している「プロフェショナル」の整理として、脳科学の立場からまとめたもので、これが2回目になる。

 いくつか学ぶところがあったが、その中で、「後悔のすすめ」は眼からウロコであった。

 私は、よく、くよくよと後悔をする性質だと思ってこれまでの人生を過ごしてきた。何かにつけて「しまった!」と思い、してしまったことや自分が原因で起きてしまったことに後悔をするのだ。

 つい先日も自動車を運転してレストランの駐車場から出るときに車の左側のバンパーを庭石にぶつけて大きなへこみを作ってしまった。

 そのまま素直にバックして出ればよかったものを、ひょっと見ると前に動かして回れば出られそうだったので、その方がいいかと思い前に動かしたのだ。

 前方に花などの植え込みがあり、コンクリートで縁どられているのはわかっていた。それにぶつけないように回ったつもりであったが、いきなりゴツンと音がした。車を降りて確認すると、何と小さな飾りの庭石が縁より外に出ていたのであった。

 いくら悔やんでも悔やみきれないぐらいのショックであった。

 バックしておけばよかったとか電車でくればよかったとかもう少し辺りの状況をしっかり見ておけばよかったとか・・・・いろいろな思いが沸き起こった。

 帰りに近くのディーラーで見積もってもらったら、6.2万円かかるということでますます後悔が大きくなった。

 私は、若いときから原始仏教に興味があり釈迦の教えを知るために本を読んだ。それによると「諦める」ことは大事な教えの一つになっている。「諦め」とは事態をきちんと見ることで、そうすることにより、どうしようもないときには忘れることそこから離れることだというのである。

 車をぶつけて傷をつけてしまったことは今更どうにもならない現実である。だからそのことに何時までも拘っていては脳のためによくないし、健康のためにもよくないから、早く諦めることだと思ってそのようにしようとした。

 ところが茂木さんの話では、「後悔をしろ」というのだ。

 「後悔しているとき特に活発に働いているのは眼の奥にある「眼窩前頭皮質」だということが分かった。そこは環境の変化に適応する適応力を司る場所だったのだ。

 後悔することは環境に適応し自らを成長させることである。後悔をするということは次からは後悔しないように工夫することなのだ。

 後悔は”反省”(単なる振り返り)ではなく、後悔をすることにより、脳の中では”現実”(実際に起こったこと)と”想像”(もしこうやっていたらこうなっていたのに)の比較がされるのだと言う。あれやこれやと比べながらどうすればよかったのか、これからはどうするとよいのかなどを思い巡らせるのだ。

 そのときに”くやしい”とか”悲しい”とかのネガティヴな感情がが起こり失敗の経験が脳に強く刻まれる。そして、その失敗を繰り返さないための適応力が向上すると考えれれている。」

 後悔をそのようにポジティヴに捉えることは私にとって眼からウロコであった。これからは大いに後悔をして、それ以後の自分の成長の糧とするようにしようと思う。

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