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2009年1月16日 (金)

茂木健一郎訳「脳にいいことだけをやりなさい」から学ぶ 最終回

 茂木さんは、「絶対に見逃してはならないポイントは『人は変わることができる』ということです。これは脳科学でも実証されています。」「脳は感情や記憶の中心となる回路をつくり変え、身体全体にダイナミックな変化が起こるのです。」と言っています。

 

 7つの「脳にいいこと」を実践するときに次の法則に乗れば、より効果的です。

      あなたを広げていくものが、あなたを幸せにしてくれます。(拡大の法則)

      宇宙はあなたを支えています。(支援の法則)

       あなたが価値を認めるものが、あなたの周りに増えていきます。(引き寄せの法則

これらの3つの法則とは、

① 拡大の法則

「宇宙にあるものすべてはエネルギーでできている」ということが科学的に証明されています。思考や言動、周りのものすべての物事は、あなたのエネルギーを拡大させるか縮小させるかのどちらかに働いていて、エネルギーが拡大すると、あなたはより幸せになることができ、エネルギーが縮小すると、それだけ幸福感は減少します。

エネルギーを拡大させるような考え方、感情、行動を選ぶことが大事だと言うのです。

幸せだと認められる人は、酸素吸収の量の増加、血管の拡張、筋肉の弛緩、心拍数の安定、脳機能の統合性の高まりといったエネルギーの数値が高い人なのです。

すべてのネガティヴな感情――怒り、悲しみ、嫉妬――は、エネルギーの流れを阻害します。筋肉がこわばり、呼吸は浅くなり、循環機能の活動が妨げられ、ストレスホルモンも増えているでしょう。エネルギーが縮小すると、免疫システムが破壊されるので、病気になるリスクも高くなります。

何かを選択するとき、エネルギーの拡大を感じる方向を選ぶとうまくいくのです。

② 支援の法則

何か困ったことが起きたとき、「なぜ自分だけがこんな目に・・・」と思わずに、「自分に必要だから起こったのだ」と考えることです。「これは最終的にはきっと私のためになる。人生に“間違い”などと言う言葉はないのだ、必ずここから何かいいことが学べるはず」と思うのです。

“すでに起こってしまったこと”を嘆いたり、変えようとしたりしないということが大事です。ムダなあがきをせずに「宇宙はいつも自分を支え成長させてくれている」と信じることが、自分と脳を成長させるカギなのです。

③ 引き寄せの法則

これはわかりやすく言えば、「すきになったものが自分の周りに集まってくる」ということです。

車が欲しい、金が欲しい、愛されたいなどと足りないものに目を向けることではありません。かなしいときや満たされないときにでも、ひたすら感謝の種を探し、どんなに小さな進歩でもそれを喜ぶようにするとすごいことが起こります。

 

 引き寄せの法則に従えば、幸せになるのも不幸になるのもすべて自分次第なのです。一つひとつの出来事に、落ち着いて対応をしようと心がけていれば、それがいつか脳内に定着し、いつでも穏やかでいられるようになります。

 

 逆に、人生の出来事に「被害者としての対応」が身についてしまったら、同じ問題は繰り返し起こってしまいます。(これは、引き寄せの法則によるもの)

 

 私たちから幸せを奪う習慣は、主に3つ――不平を言う、他人のせいにする、自分を恥じる――ですが、どれも間違った被害者意識から生まれるものです。

 

 不快なことばかりに注意を向けていつもグチをもぼしていれば、そのエネルギーは徐々に強固なものになって、嫌いな人や厄介な問題をますます呼んでしまいます。

 

 自分におきた不幸を、他人や状況のせいにするのは、自分の力をないがしろにすることです。責任を転嫁することによって、本来自分が持っていた力を他人や状況に譲りわたしてしまうからです

 

 あなたの周りの「あまり幸せでなさそうな人々」はいつもグチをこぼしていたり、他人への不満を口にしたり、済んだことをいつまでも後悔しているのではありませんか。そんなことに多くの時間を費やしていては、幸せを感じる余裕が生まれるはずがありません。

 

 マーシーは、「幸せ」になるには、「脳にポジティヴな回路を作る」ことだと言っています。

 

 人は1日に6万個の物事を考えていて、その95%は前日も前々日も考えていたことだいいます。そのうちの80%がネガティヴなものなのです。

 

 アメリカの国立衛生研究所が脳の血流や活動の様子を測定したところ、ネガティヴな考えは、脳の中の憂鬱や不安を引き起こす部分を刺激するといいます。一方で、ポジティヴな考えによって、脳内は穏やかになり、有益な影響が生まれていることがわかりました。

 

 人の脳には太古より「恐怖」と「不安」という「幸せのバリア(障壁)」がプログラムされていて、脳の警報システムとして働きます。それで楽観的に考えるよりも悲観的に考える方を選んでしまうのです。

 

 脳の研究をする心理学者のリック・ハンソンは、

 「私たちの脳は、ネガティヴな考えをマジックテープで留め、ポジティヴな考えをテフロン加工ではじいているようなもの。」と言います。

研究によれば、1回のいやな経験を乗り越えるには、それよりずっと多くの楽しい経験を必要とするといいます。

普通の人ならたくさんの讃辞よりも、たった一つの痛烈な批判の方をいつまでも覚えているものです。このように、自分を苦しめる考えや経験に強く反応してしまう傾向は、心理学用語で「ネガティヴ・バイアス(否定的傾向)」と呼ばれています。心理学者のジョン・カシオッポは脳機能を電気的に測定する実験によって人間にこういう傾向があることを証明しました。

ネガティヴな経験が“強烈”な理由は、前に述べた脳の中の小脳扁桃という部分に関係があるらしいのです。

私たちは生まれつき、ポジティヴな考えや経験より、ネガティヴなものの方を強く記憶に留める傾向があります。この傾向を修正するには、意識的にポジティヴなものに注意を向けること、つまり、「思考をプラス方向に走らせる」ことが必要でしょう。それには「意識して」うれしい経験に注意を向けることでうまくいきます。人がそれを意識しはじめたとたん、それまでみえていなかった幸せに気づくようになり、たちまち幸福感が高まるのです。

鏡に向かって自分を褒める、ただそれだけ自信がつきます。

思考をプラスに走らせるには、積極的にうれしい経験を積み重ねることが必要です。ちょっとでもいいことがあったら見過ごさず、意識するのです。ポジティヴな考え、きれいなもの、おいしいもの、小さな成功、問題の解決など、何でもいいから「うれしいな・楽しいな」と思うことを毎日見つけてください。そして、それを深く心に刻み、“感じる”のです。

何事でも意識すると、脳の中の「RAS(網様体賦活系)」を活発化させることができます。このRASは脳幹にある細胞の集まりで、たくさんの情報の中から重要なものを選び出し、私たちの注意をそれに向けさせる役割を果たしています。

このことから、前向きな気持ちにさせてくれるものを意識して探すことで、RASが次から次へと「幸福」を見つけてくれるようになります。

心理学研究組織ハートマス財団の研究で、感情によって心臓の活動がどう変化するかを調べ、その結果、不満を感じている人には、不整脈が見られ、それはストレスホルモンやコレステロールの放出、血圧の上昇など、身体への悪影響をもたらすといいます。

一方、満足を感じている人は、心拍リズムが安定していて、アンチエイジングのホルモンとして知られるDHEAなどの有益なホルモンの精製がうながされ、血圧は安定し、認識力が高められ、免疫機能が強化されるのです。

◎脳が喜ぶことを毎日する

ありがとうと感謝する→幸せだから感謝するのではなく、感謝するから幸せなので  す。

いいことをいっぱい見つける→他の人や自分や周りから。

人を一度許す→受けた傷がどんなに大きくても、許さなければ本当の幸せは得ら れない。

 相手を恨ん 

       相手を恨んだり憎んだりするのは、自分が毒を飲んで相手が傷つくのを期待するようなもの。

許すことは 

赦すこと  相手を赦すことは“自分のため”のものです。 

他の人に親切にしてあげる→相手だけではなく自分も幸せな気持ちになる。

小さなことでも世の中にとって大切だと思うことを心がける

 他の人のためになろうとすることで穏やかさや健康や幸福感につながるということは数々の研究によって証明されています。

と体に栄養を与える

ほどよい運動をする

 東洋医学では身体の中に活力の源があると考えられてきました。中国では「気」、インドでは「プラナ」と呼ばれ、これが満ちてくると、身体の機能が活性化され、治癒力が向上し、幸福感をさえぎっている感情がとり除かれるといいます。

 運動によって、脳に酸素が供給され、身体に前向きな影響を与えるような化学物質やホルモンの分泌が促進されます。

ハーバード大学で精神医学を研究しているジョン・レイティの調査によると、運動の後には幸せの化学物質――ドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリン――が増えていることがわかりました。

 

 運動はまた、喜びの化学物質エンドルフィンを増やすため、運動後には爽快感は5倍に増幅されます。

 コロンビア大学のヘンリー・S・ロッジ助教授は、「人の細胞は1日に1%ずつ入れ替わり、3ヶ月ごとにすべての細胞が入れ替わる」と言っています。運動をすると、細胞を成長させようとする化学物質が筋肉から放出されますが、運動をしなでいると、筋肉は細胞を死滅させる化学物質を放出するようになります。

 

 ※病気で入院し寝たままでいると1週間で筋肉が衰えることはよく知られている

 。H.S

腹式呼吸をする

インド伝統医学のジョン・ドゥイラール医師は、「幸せをうながす化学物質が細胞の中を流れるようにするためには、深く呼吸し、細胞の中の通り道から老廃物を取り除く必要があります。

そこで、腹式呼吸は細胞の浄化にとても効果があります。体内に“プラナ”とか“気”を増してくれ、気持ちのよい状態を作ってくれるのです。」

呼吸と感情は密接に結びついています。不安なときは呼吸が速くなり、悲しいときはため息がでます。

※ 寝て呼吸をすると腹式呼吸になるそうです。

瞑想をする

70年代の初めに、生理学者ロバート・キース・ウオーレスが行った研究によると、瞑想が血圧の正常化、不安の緩和、免疫機能の向上などをもたらし、身体や心の健康に非常に有益であることが明らかになりました。

瞑想はストレスに効くだけでなく、脳の中の幸福感や思いやりを司る部分を活性化して人を幸せに導いてくれるのです。

カリフォルニア大学のポール・エクスマンが行った仏教僧を対象とした実験では、僧侶たちの小脳扁桃(アドレナリンのスイッチ)は瞑想中にオフの状態になっていることがわかりました。

 

 ネガティヴな感情を生み出す脳の神経回路はしぼみ、思いやりや幸福感を生み出す神経回路が太くなります。それは誰にでもできることです。

 

 心理学者エドワード・ディナーは、幸福感を生み出す一番の要素は「人生に意味を見出して・・・長いスパンの目的をもち、それを楽しむこと」だと言っています。

情熱の傾け先を常に探す→やみつき状態(フロー)に脳を導く。心理学者ミハイ・チクセントミハイは、人が何かに没頭しているときの純粋な快楽状態を「フロー(流れ)」と呼びました。

直感を大切にする

人との交わりを大切にする

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心と体」カテゴリの記事

コメント

喜んでいただけて嬉しいです。

読んで良かった・・・
この文章に巡り合えて良かった・・・
必ず自分の人生に役に立つなぁ〜。

素直にそう思いました。
ありがたいです。

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