世界的金融・経済危機の最大の教訓
サブプライム問題に端を発した世界的金融危機は、昨年秋から実体経済にもダメージを与え始めて、世界の経済が大混乱している。そのために世界各国で貧窮層、貧困層など弱い部分から生活を維持するのに困窮する事態となっている。
株とか金融商品をやっていないから影響がないと、始めはたかを食っていた人たちもそうではないことに気づかされた。
一年前の年の暮れには、トヨタが2兆数千億円も利益を出して、世界一になったと発表してたのが、一年後には、数千億円の営業赤字と大量の派遣解雇を出すに至った。
元はと言えば、新自由経済主義の考え方の基に、ノーベル賞を受賞した経済学者たちが考え出した、金融工学とかいうものを駆使して、新しい難解な、騙しやすい金儲けの方法を作ったのだという。その発信源はウオール街である。
この世界は勝ち逃げが一番でごく一部の人たちは大儲けをしたようだが、殆どの金融機関や投資機関や証券機関などはその危険性に気がつかず、気がついたときにはどうしようもない損害を出していたのだ。
どこの政府機関も国際機関もその危険性に気がつかなかった。
つまり、すべての金融・経済専門家も政治家も誰一人として気づかなかったのだ。
みんな”馬鹿”だったのだ。これが今の、100年に一度と言われる金融・経済危機の最大の教訓であると思う。
水野和夫氏は、その著書「金融大恐慌」の中で、「グリーンスパン氏に『100年に一度のできごと』などと言って欲しくない。何故なら、彼も今度の危機の加担者なのだから。」と指摘している。彼は在任当時資本の側からは「神様」と称えられたが、一般の民から見ると無能・無策の人であったといえる。
アメリカの貪欲な金儲け主義のために世界が踊らされ、それが破綻するとアメリカ国民のみならず世界中の67億の人々が大打撃を受けたのだ。
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