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2009年1月 9日 (金)

ステレオセットへの憧れ

 子供のころ、我が家には父が持っていた手回しの蓄音機があった。レコードは、たった1枚で、片面にタイスの瞑想曲、もう一面には軍隊行進曲が入っていた。戦争中は押入れの奥にしまわれていた。戦後、中学校に入ってからだと思うが、時々それを取り出しては聴いた。

 夏休みに、田舎の祖父の家にいわゆる「食い延ばし」に行くと、そこにも手回しの蓄音機があって叔父が歌謡曲のレコードを聴いていた。

 高等学校に入るころには、電気蓄音機が裕福な家では買われ出した。人は”電蓄”と呼んでいた。また、東京通信工業(今のソニー)がテープレコーダーを発売し学校にも1台入った。

 友人に電蓄を持っている者がいて、その友人の家に行っては、クラッシックを聴かせてもらっていた。何故ならその友人はクラッシックファンだったからだ。貧乏教師の父の給料では食べるだけがやっとであったから、羨ましかった。

 高等学校の物理の先生の部屋に入り浸っていたのだが、その先生はよい音を出すスピーカーに関心が強くてよく薀蓄を聴かせてくれたものだ。

 就職したころステレオが人気となっていた。そのうちコンポというものがはやり出した。でも、安月給の身ではとても買えなかった。

 やっと念願のステレオコンポを手に入れたのは、35歳ごろであった。ケンウッドのチューナー、三菱のダイヤトーンスピーカー、アンプコロンビアだったと思う。

 レコードは高いのでもっぱらFMラジオを聴いた。NEW YEAR CONCERTを聴いて感動したものだ。

 それから何十年か時が流れてステレオ装置も駄目になったのでBOSEに取り替えた。ダイヤトーンはただで引き取られた。

 古いステレオの間にいつしかレコードプレーヤーがなくなり、CDに変わって行った。

 そして今回スピーカーを栗の木箱のものにしたのだ。今、隣の部屋でいい音で鳴っているのが聞こえて来る。

 こうして振り返ってみると、蓄音機からCDまでドラスチックな変化の時代を生きてきたことがわかる。欲しいと思い我慢してやっと手に入れてきたのだが、その意味では、幸せだったのだと思う。

 

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コメント

bufo様へ
コメントを有難うございます。きっと同じような経験がおありなのでしょうね。
これからも除いてください。

投稿: らら | 2009年1月10日 (土) 08時30分

Blog開設おめでとうございます。いきなり中身の濃い文章にびっくりしながら、ただいま読了、特にスピーカーの話は共感を持って読ませていただきました。これから続きが楽しみです。

投稿: bufo | 2009年1月 9日 (金) 23時14分

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