ナイルと太陽と世界遺産の国エジプト - 6
(33)石切り場
エジプト最大の岩石を切り出した場所を見に行った。花崗岩の岩山があり、上の方にオベリスクを切り出そうとして失敗したものがそのまま残されている。もし、成功すればエジプトで最大のものになっていたはずだ。石を切り出すには穴を開けて、そこに木を入れ、周りを水で満たして木が膨張をする力で割ったと言うのだが、本当にそんな力があるのかどうか信じがたい。
それはともかくエジプトにある巨大な柱、石像などは何らかの方法で岩を切り出したのだ。驚嘆せざるをえない。運び出すには丸太を敷いて転がし、ナイル川を使って筏で運んだようだ。では立てるときにはどのようにして立てたのだろうかと思った。失敗したオベリスクは上の方で切り出そうとしているが、切り出したあとどうやって下に下ろすのかも想像できない。古代エジプト人の力学の知識にも感心した。
サウサンが説明で、「オベリスクの重さはどうして分かったかわかる?」と言った時に出来た小話。
「オベリスクの重さはどうして分かったかわかる?」
誰も答えられない。
「本を読んだのでわかったの。」
「ホーン。」
(34)宝石店
宝石店で、トイレを借りて店の中を見ていると、若い店員が2人、日本語を教えてくれと言った。大変熱心で一人はノートを出して書いてくれと言った。それで挨拶など基本の言葉をノートに書いてあげた。この二人は共にibrahimで一人はhamed、もう一人はshawkyという。私を日本語の先生だといい、特別に割引をしてあげると言ったが欲しい物はないので買わなかった。
KATさんは、5万円でエジプト文字の入ったペンダントを買った。
(35)イシス神殿
次は、昨日、列車が遅れたので見られなかったイシス神殿に行った。船に乗り換えて島に渡った。船が近づくと神殿の外郭が見えてきた。この神殿は、フィエラ島からアギルキア島へ水没を免れるために移築されたクレオパトラゆかりのものだ。プトレマイオス3世から8世の頃のものだという。世界遺産である。大きな列柱のある建造物が残っている。いろいろな角度からカメラに収めた。
(36)ファルーガ クルーズ
ファルーガというのは、ヨットのように帆で動く船である。サウサンが「風がないと停まってしまうよ。」と脅かすように言った。もちろんジョークだ。川岸にはファルーガか何十艘も停泊している。その一つに乗船した。風はたっぷりあった。舟は静かに水面を走った。夕方のまだ明るい空には丸い白い月が出ていた。
船上で少年が2人歌を披露すると言う。地元の歌の他に「幸せなら手をたたこう」を歌った。それから一緒に踊ろうといって掛け声の部分をみんなで歌いながら手をつないで輪になって船上で踊った。動作の激しい、でも楽しい踊りであった。みんなは一気に仲良くなれた気がした。
その後で、少年は船上に手作りだというネックレスを一杯広げた。どれでも2$だといった。みんなはチップのつもりで買った。私は、白と黒の“命の鍵”のネックレスと青色の糞ころがしのネックレスを選んだが、OTAさんの友人が糞ころがしを欲しいと言ったので譲って、NUさんお勧めの“命の鍵”のネックレスを買った。
(37)スーク(バザール)
17:40分から18:10分まで、スーク(バザール)へ行った。MIUさんの奥さんが「婿にエジプトの塩を頼まれているの。エジプトの塩はいいって。」と言ったので、ガイドさんに塩を見つけるように頼んでおいた。バザールの中ほどに、ちょっとした店がありスパイスなどを売っていた。店には岩塩のようなものを売っていたので「あ、あった。」と言うと、店に人が「それはエステ用の塩だ。食用のは粉にしたのがある。」と言って持って来てくれた。アレキサンドリアの塩だそうだ。一パック2pだった。他に砂糖を買った人もいた。
隣が衣料品を売る店で、NUさんは黒でと若い女の子はピンクのエジプトの模様の入ったブラウスをそれぞれ10$で買った。KATさんが余興に使うのだといって白い女性の服を買うために試着していた。前に頭に被るビーズのものを買ったのでそれに合わせるらしい。KAMさんは友人のために水タバコの道具を買ったといっていた。それはスパイス屋の人が向かいの水タバコの道具を売る店から持ってきたのを10$で買ったのだが、向かいの店では35$と言っていたそうだ。
YASさんの奥さんが、水色のTシャツを買おうとしていた。2枚買うから負けてほしいといっていた。店の人は一着10$と言って譲る様子はなかったが、応援して9$で買うことになった。結局、みんなはここの二つの店で買い物をして他の店は見なかった。MIUさんの奥さんは、ガラスの香水入れを10pで買ったと言った。安いと思った。
(38)魚料理の夕食
18:45今夜の夕食は、メインが魚料理のものであった。こげ茶色でそこが深い抹茶茶碗のようなものに魚を野菜と煮込んだものが出た。ブリティと言ってスズキの仲間だそうで、日本ではスズキを偽って売られたナイルパッチのことらしい。白身の魚で味はよかった。この店はイスラムの店でアルコールを売らないのでがっかりした。ノンアルコールビールはあるといったが高いのでやめた。この店で出たペーストも全く人気がなく、私とMIUさん以外には食べなかった。またまたみんなは皿を私のところに集めた。
(39)KATさんのパフォーマンス
船で今夜泊まるホテルに向かうとき、サウサンが私に何か歌ってと言った。私がいやと言うと、MATさんが、「私が歌う。」といって「贈る言葉」を歌った。その歌い方が、身振り手振りを交えてアクションを派手に動き回って歌ったのでみんなが大喝采をした。他に「You’re my sunshine」[上を向いて歩こう]などを歌った。みんなから「道を間違えたね。吉本へ行くべきだったよ。」と言われた。駄洒落を飛ばしたり面白いことをしたり、本当にエンターテイナー精神にあふれた人だ。
(40)ゴージャスなホテル
ナイル川の島の上にあるMOVENPICKホテルはゴージャスなホテルであった。私の部屋は4階だった。エレベーターの中は鏡張りで、部屋にも鏡がたくさん使ってあった。寝室と洗面所の間の壁には格子があり、それを開けると鏡があって、それを開けると洗面所が丸見えである。シャワー室がガラスで仕切られていた。サウサンが言っていたが、まだ建てて間もないホテルなのだそうだ。部屋からは、ナイル川の対岸のきれいな夜景が見られた。長い廊下もシックな感じであった。トイレにはステンレスの缶が置いてあり、用便で使用した紙は袋に入れて缶に捨てるのであった。後で聞くと、3階はバスタブがあるが、見晴らしはよくなかったそうだ。
KAMさんが「バーにビールを飲みに行くから電話する。」と言ったので楽しみにしていた。電話がかかってきて出て行ったが、ビールは1階の外に出た隅っこで缶ビールを売っているのであった。500ml缶が6$であった。外は寒いので、それを買って結局は部屋に戻った。シャワーを浴びた後TVで写真を整理しながらビールを飲んだ。
(41)早い出発
朝食は、6:30からだった。場所が分からなかったのでホテルのスタッフに聞くと、親切に案内してくれた。別のところにあるレストランであった。すでにMATさんが食べていた。この日は出発が早いので、遅く来た人たちはゆっくりと食べられなかった。それで「折角いいホテルに泊まったのにゆっくりと食べられなくて残念。」と言っていた。
サウサンが「今日は金曜日で、イスラムの休日です。学校も休みで酢。それで商店はあまり開いていないかもしれない、」と言っていた。7:30にホテルを出て船で渡り、バスに乗り、コンボイターミナルへ行った。バスや小型のバンなど30台あまりが順に出発した。
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有難うございます。遅い帰国ですね。帰られたらお会いするのを楽しみにしています。
これからも時々覗いてみてください。
中国からでも見られるはずですよ。
投稿: らら | 2009年1月29日 (木) 08時30分
(◎´∀`)ノすばらしい文章ですね
何&叶です。初めて伺います。
今週の土曜日には都合が悪くて、二人とも欠席させて頂けます。また、日曜日は帰国予定ですので、一応来週の土曜日もいけないかもしれませんが。。。すみませんね。
また戻りましたら、話し合いましょう。
よろしくお願いいたします。
投稿: 何艶紅 | 2009年1月29日 (木) 00時55分